どうも、tk橋です。
以前、円滑な人間関係を築くコツとして「オウム返し」を紹介しました。自分なりのオウム返し活用法を紹介したんだけど、この手法はどっちかというと自分は「待ち」の状態で相手依存な部分が多いと思っています。(気になる方はこちらを読んでみてください)
今回は続編ということで、こちら側から相手へ歩み寄ることで好印象を勝ち取る方法について紹介します。特に接触回数が少ない人に対して程、より効果が表れることが期待できる方法となっています。第一印象をとにかく重視したい!なんて場面では有効かと思います。
仲間意識を芽生えさせろ
人間だれしも人に初めて会う際には緊張してしまうことが多いです。普段通りの自分を出すことは難しく、変にかしこまったりしてしまうもの。つかみが良くても悪くても、今後の関係性に大きく影響してきます。一般的なビジネスマナーを習得していれば良くも悪くも無難に終わりそうですが、何とか気に入られたい場面というのもあるかと思います。
そんなとき、手っ取り早いのが相手に「こいつは自分と少なからず似ている部分があるな」と思わせることです。つまり、二者間で共通点が見つかると人は急激に心の距離が縮まるのです。
誰しもが経験したことがあると思うのですが、友達でも誰でもいいのですが同じアーティストが好きだとか趣味が同じとなると途端に盛り上がりませんか?これはビジネスの場面でも同様に利用することが可能です。
それではどのように共通点を探っていけば良いのか。
順に解説していきますが、まずは結論を見ていきましょう。
結論
・類似性の法則により社内社外問わず円滑な人間関係が築けるようになる。
・好印象を持たれることで仕事を受注できる確率が向上する。
「直接問いかけて」探りを入れる
当たり前ですが、率直に相手に聞いてしまいましょう。
「何かご趣味はございますか?」「気になっているニュースは何かございますか?」等々なんでもいいです。極めてシンプルな方法で誰でも簡単に行えます。
この「直接問いかけて」を強調したのには理由があります。後に紹介しますが、この「直接問いかける」はいわば基本で、直接問いかけずとも共通点を探ることは可能だからです。素直に問いかけているのですから相手も何かしら返答はくれます。
「相手を観察して」探りを入れる
こちらは応用編です。
相手を観察するとは、相手の身につけているもの、例えば所持品、服装等を見るということです。
高価そうな時計を付けていれば「綺麗な時計を身につけていらっしゃるんですね、時計がお好きなのですか?」で良いでしょうし、特徴的なカバンを持っていれば「素敵なカバンですね、カバンにこだわりがあるのですか?」で良いでしょう。
ここで注意したいのが、ギフトで渡されそうなものには注目しないことです。例えばネクタイやハンカチ、ペン、ストラップ等です。仮に誰かからもらったものを身につけているだけだとすると、「これ貰い物なんですよ!いいでしょ!」で終わることが考えられるためです。共通点を探る、つまり相手の好きなことを探ることが目的ですから大して興味がないことが判明してしまうと後々立ち回りづらくなってしまいます。
自分で購入することが多く、かつこだわりがありそうな点に目をつけることが重要になります。例えば時計やスーツなんかは自分で購入することが多いような気がします。
「直接問いかけて」探りを入れることと異なる点は、ある程度事前知識が必要になるという点です。時計やスーツ、カバン、洋服のブランド等を知っておかないと、どれも同じに見えてしまい特にこだわりがない=好きでもないんだろうなと判断してしまいます。
自分だったら相手がロレックスやパテック・フィリップの時計なんかを付けていればすぐ突っ込みます。(安易かもしれませんが機種によってはこだわりが見えます)
女性の場合、所持品のブランドが大体一致していればそのブランドが好きなんだろうなと注目します。女性は様々な種類のカバンを所持している可能性が高いため、ブランドもののカバン1つが目に入っただけでは好きなんだろうなとは判断しません。
相手の趣味嗜好が判明しても自分の趣味嗜好とは一致しない場合
最終目的は共通点を見つけて相手に好印象を抱かせることです。
相手の趣味嗜好が判明したところで、当然自分がその趣味嗜好に興味がなくてはいけませんよね。偶然一致した場合は「実は私もかなり興味がありまして・・・」でそのまま話しを進めれば良いのですが、そうでない場合は対応が2パターンに分かれます。
- ①教えを請う(教えを乞う)
全く興味がない事柄でどうしようもない場合は、共通点を見つけることから方針を転換します。
まず印象を良くするため、以前紹介したオウム返しを使ってその場をやり過ごします。加えて自分もあなたの話しを聞いて興味が出てきたということを伝えます。
相手「趣味は陶芸なんですよ」
僕「(うわまじで知らねえ・・・)陶芸がお好きなんですね!陶芸の魅力ってなんですか?」
相手「実用性だけでなく、芸術性があるところが素晴らしいんだよ!」
僕「おお!確かに愛着を持って使用できますし、芸術的な作品もありますよね! 」
相手「そうそう!こないだも陶芸体験に行ってきたんだよ!」
僕「陶芸体験に行かれたんですね!私も興味が湧いてきました!」
このように対応します。
ポイントは自分も興味を持ったということが次回の布石になっている点です。今回がダメでも、次回話した際に共通点を生み出せるように準備しておけば良いのです。
相手の趣味嗜好が分かった時点で勝ったようなものです。深い知識を仕入れずともかまいません。あなたと同様に自分も興味があるんだと相手に認識させられる程度に、最低限必要だと思われる知識をインプットし次回に繋げることができれば完璧です。
この知識をインプットする作業がめんどくさい、と思う方はその相手とそこまで良好な関係性を望んでいないと思われます。その場合オウム返しを活用するか、他の方法で良好な関係を構築できないか模索する必要が出てきます。(本末転倒な気もしますが・・・)
印象を良くしたいと考えているということは少なからず今後の関係を考えてのことだと思います。1回限りの縁だということが分かっているならばそもそも緊張もしませんし、ここまで気を遣う必要がありません。究極に良好な関係を築きたい際には、それ相応の努力、手間が必要です。
- ②あたかも興味があって、二者間の共通点だと思わせる
大した興味はないが、相手の趣味嗜好に多少の知識がある場合の対応になります。ただし、これは上手くいく自信がある人向けになります。コミュニケーションが得意だ、という人はこちらの対応も検討してください。
自分も実は興味があるように振舞ってください。界隈では知ってて当たり前だろという知識でいいので、まずはそのことについて軽く触れましょう。あまり深くまで突っ込んでしまうと自分の知識不足を露呈する結果に終わってしまうため、後半はそれっぽいことを言ってその場を乗り切ります。
相手「趣味は陶芸なんですよ」
僕「陶芸がお好きなんですね!海外からわざわざ陶芸体験に来る人がいるくらい人気ですよね」
相手「実は日本人の間でも結構話題になってたりするんだよ」
僕「あー確か以前一時期国内女性の間でもブームになってましたよね 」
相手「そうそう!陶芸って魅力にあふれてるんだよ!」
僕「自宅でも使用できますし、完成の達成感は何物にも代えがたいですよね!」
多少の事前知識が必要になりますから、男性女性問わず、様々なスポーツ、エンタメ、音楽、ブランド等の情報をインプットしておいてください。中には「そんなめんどくさいことしたくねーよ!」「時間ねーよ!」という人もいると思いますが、本当にさわりだけで良いです。通勤でも休憩中でもスマフォでネットニュースなりなんなりに常日頃目を通しておいてください。あとはその人のコミュニケーション能力で乗り切れることができれば問題ありません。
「①教えを乞う」でも記載したように、その場を乗り切った後は次回に向けて情報を仕入れます。 「①教えを乞う」 と異なり、この対応を取ることができれば初回から強烈なインパクトを与えられます。例えば、初めて会う人なのに趣味嗜好が同じかも!と認識してしまうと、同時に運命感じません? 盛り上がるのは早ければ早いほど良い。つまりそういうことです。
空気を読む力は必須
「そんなこといってもどのタイミングで切り出せばいいの?」「商談中はそんな話しする余裕なくない?」
と思う方もたくさんいらっしゃると思います。もちろん全てのケースでこういった話題を切り出すことが出来るわけではないですが、多くの場合チャンスは巡ってきます。
商談や打ち合わせがひと段落したタイミングでも良いですし、話しが本題から逸れた一瞬でも良いと思います。重要になってくるのは場の空気を読むということです。自分がここだ!と思うタイミングが外れないように訓練を積まないと台無しです。(というか相手、取引先に怒られます)
こればかりは実践経験を積まないと身につかないので、模擬商談を行ったり、商談が上手な人と一緒に取引先へ行く等ご自身のできる訓練法を試してみてください。
類は友を呼ぶとはよく言ったもの
今回は共通点を見つけることで印象が一気に好転し、その後の関係も円滑になるということをお話ししました。
心理学においては「類似性の法則」という、自分と共通点を持つ人に親近感を覚える心理作用が提唱されています。相手との共通点が多いほど強く作用するとも言われているようで、長く付き合っていきたいと思える人なんかには、たくさんの共通点を感じさせることが出来ると効果的かもしれません。
今回のコミュニケーション術は、趣味嗜好が一致していれば良いのですが、そうでない場合は自分が相手に合わせる必要も出てきますので負担に感じる人にはあまりおすすめできないものかもしれません。
しかし、自分が興味がないことでも手を出してみたら意外と面白い!と思うこともあります。自分はまずは何でも経験してみることを大事にしていますので、こういった会話がひとつのきっかけになる可能性を持っていると思うとわくわくします。機会があればぜひ試してもらえると嬉しいです。
余談:「アイスブレイク」は形骸化しているのでは
ここからは余談になります。
「アイスブレイク」とは、初対面同士がコミュニケーションをとる際、緊張をほぐして話しやすい雰囲気を作ることを言います。特に営業を担当されている方であればよくご存じかと思います。
また、付随してよく耳にするのが「木戸に立てかけし衣食住」。季節、道楽、ニュース、旅、天気、家族、健康、仕事、衣料、食、住居の頭文字をとったもので、初対面同士ではこの中の無難な話題で距離を縮めましょうなんて言われます。
この辺は商談なんかになると、世に浸透しすぎて誰しもが行っているもので、こちらも相手も分かり切っちゃっている気がします。言ってしまえば、商談前の儀式みたいなもんですね。
もはや一種のビジネスマナー、いわば社会人であれば当然だよね?のようになってしまっている「アイスブレイク」に、自分は印象を良くする効果はほぼ期待できないと思っています。自分はこれまでBtoB、BtoC企業に所属して来ましたが、アイスブレイクを商談に入る前に行ったから商談がうまくいった!という経験は皆無です。
そもそもアイスブレイクは緊張をほぐすためのものなので、印象を左右する効果はないとは思うのですが、多少関連するかな?とも思い、参考までに紹介しました。